猫の病気の種類・症状・対策

猫の疥癬(かいせん)

 

 

疥癬(かいせん)になると、激しいかゆみが頭部や頚部に現れ、猫は掻いたり頭を振ったりします。続いて、赤くなったり、フケが出たり、脱毛や皮膚の肥厚、かさぶたなどもみられるようになります。

 

 

特に頭部や耳に集中するようですが、四肢や会陰部に広がることもあります。その原因となるのが耳ヒゼンダニであり、猫や犬をはじめ、いろんな動物の耳の中だけに生息するダニです。

 

 

猫の耳の中に寄生すると耳の分泌物や皮質などを食べて生活し、活発に繁殖して産卵します。ヒゼンダニの卵は、猫の生活環境のあちこちにまき散らされていきます。外耳道に生息していると分泌物や耳ヒゼンダニの糞などが混ざった、黒っぽいカサカサした耳垢が溜まってきます。

 

 

その生息数が多いと、猫の外耳道の入口辺りまで耳垢がいっぱいになることもあります。薬剤を塗布する前には角質溶解性のシャンプーで薬浴し、その後硫黄石灰溶液やアミトラズという薬剤を薄めたものを塗布します。これを一定間隔あけて数回繰り返します。

 

 

また、二次的な膿皮症を治療する必要がある場合には抗生物質の治療を行う場合もあります。耳ヒゼンダニの感染を防ぐには、飼い始めの子猫の頃に動物病院でよく検査してもらい、もし感染していたら早めに対応することが大切です。また、ケージやマット、毛布などを熱湯消毒するなど、環境を改善することも必要です。